「就業規則で会社はここまで変わる
休職・介護休業の事例から考えるリスクと備え」

トラブルが起きてから慌てないために、就業規則を整える重要性を事例で学ぶ

この記事はこんな方におすすめです

中小企業・スタートアップの経営者

社員の休職や介護休業制度をどう運用すべきか迷っている経営者

就業規則を作っただけで満足している企業担当者

就業規則は会社運営の判断基準

就業規則は、社員が休む・働く・昇給する・退職するなど、日々の会社運営で生じる判断を左右する「ルールブック」です。

例えば、社員が病気やけがで休職した場合。規則が整っていなければ、経営者も社員も「給与はどうなるのか」「復職のタイミングは?」と迷い、混乱します。介護休業や育児休業も同じです。規則があると、社員は自分がどのように働けるか、どのように休めるかを事前に理解できますし、経営者も判断基準に迷わず対応できるのです。

また、就業規則は単なる法令遵守のための書類ではなく、社員との信頼関係を築くツールでもあります。「あの社員は特別扱い」「この社員は優遇」ではなく、全員が納得できるルールを整備することが大切です。
ポイント:トラブルが起きていないからと放置せず、一度自社の就業規則を見直すことが、会社の成長や組織力の強化につながります。

私傷病による休職の事例

ある社員が長期の入院・療養を必要とする私傷病になった場合を考えます。

規則がなければ、経営者は給与の扱いや休職期間、復職の条件で悩みます。
社員も「休めるのか、給与はどうなるのか」と不安を抱え、復職時に誤解や不満が生まれる可能性があります。

ノーワークノーペイの原則で、私傷病により勤務が困難な場合、働いていない期間の給与の支払い義務は原則ありません。しかし社会保険料の免除などはないのでいつまでも休まれると、役務の提供がない状態で社会保険料のみ負担し続けることになるため、あらかじめ上限を定めておくことが望ましいです。

就業規則が整備されていれば、以下が明確になります:
・休職期間の上限
・給与の支給有無や手当の内容
・復職手続きや医師の診断要件

さらに、休職規則があることで、経営者は「どの程度業務に支障が出るか」を事前に見積もり、社員の復職計画を立てやすくなります。結果として、会社としての業務継続力も確保されます。

介護休業や家族看護の事例

介護休業も、就業規則がないとトラブルになりやすい制度です。

例えば、社員の親が急に介護が必要になった場合、規則が未整備だと「どのくらい休めるのか」「給与はどうなるのか」「短時間勤務は認めるのか」など、経営者の判断がバラバラになってしまいます。

法令で定められた権利と期間
介護休業の期間:対象家族1人につき通算93日まで(労働基準法・育児・介護休業法)
給与補償:法定の休業中は給与の支給義務はありませんが、社会保険加入者の場合は67%の育児・介護休業給付金が支給されます。

ただし、制度を知らない社員は「給料が出ないから休めない」と考え、取得を控えてしまうこともあります。これは会社としても機会損失ですし、社員の離職リスクにもつながります。

就業規則と助成金を活用したサポート
就業規則で休業の条件や給付の仕組みを明文化し、社員に周知することで、必要なときに制度を使いやすい環境を作ることができます。また、両立支援等助成金を活用すれば、会社側の負担も軽減しつつ、社員の離職を防ぐ施策として活用可能です。


ポイント:就業規則の整備と助成金活用をセットで考えることで、社員が安心して介護や育児に取り組める環境を作り、離職率の低下にもつなげることができます。
規則に基づく運用は、会社と社員双方の安心につながります。社員は「この会社なら必要なときに休める」と理解でき、経営者も判断のブレを避けることができます。

規則がない場合のリスク

トラブルがまだ起きていない会社でも、規則がない場合は潜在リスクがあります。

例えば
急な休職や介護・育児による欠勤が発生 → 経営者の裁量で対応
給与や休暇の扱いが社員ごとに異なる → 不公平感・不満の発生
法令違反や労使紛争のリスク → 労基署や年金事務所の調査で指摘される可能性

就業規則がない状態で起きるトラブルは、経営者の判断に頼る場面が多く、精神的負担も大きくなるのが特徴です。

「もし自社で同じ状況が起きたら、正しく対応できますか?」

一度、自社の就業規則を見直してリスクを把握してみませんか?

まとめ・就業規則整備で得られる安心

就業規則は単なる書類ではなく、会社と社員双方を守る実務ツールです。

整備すると:
・トラブル防止になる
・社員に安心感を提供できる
・経営者の判断のブレを防げる

さらに、休職や介護休業の事例を想定して規則を整えることで、会社の組織力や信頼度も向上します。

規則があることで、社員は自分の働き方を理解し、経営者も安心して意思決定できます。

規則がある場合でも、いつでも見れる場所にないような場合は、運用の方法も見直してみるといいかもしれません。

全国対応・お問い合わせ

戸田労務経営コンサルティングは大阪市中央区南船場1-11-9にあります。
事前資料のデータ提出と電子申請・郵送申請により全国の企業様に対応可能です。

この記事を読んだ方はこちらも読んでいます。

労務相談が急増!就業規則で防ぐ会社トラブルと解決策

労務相談が急増!就業規則で防ぐ会社トラブルと解決策 社長も社員も知らない就業規則の落とし穴。「あるけど使えない」「作ったけど古い」では会社を守れません。全国対応・代表社労士がトラブル事例と解決策を解説…

Read More
上部へスクロール