中小企業こそ求められる「人を大切にする経営」と企業価値を守る仕組みづくり
人権デューデリジェンスと労務監査の重要性
いま「人権デューデリジェンス」が世界的に注目されている理由
最近、ニュースや企業のホームページで
「人権デューデリジェンス」という言葉を目にする機会が増えています。
少し難しく聞こえますが、意味はとてもシンプルです。
会社の中や取引先で、 人が不当な働かされ方をしていないか、 ハラスメントや長時間労働が起きていないか、 きちんと確認し、問題があれば直していくこと。これが「人権デューデリジェンス」です。
もともとは欧米を中心に広がり、
・強制労働
・低賃金
・児童労働
・ハラスメント
などを防ぐ目的で始まりました。
現在では、大手企業・上場企業・グローバル企業を中心に、取り組むのが「当たり前」になりつつあります。
自社だけでなく「取引先」も見られる時代に
【うちはただの中小企業だし、、、関係ない】と思っていませんか?
人権デューデリジェンスで重要なのは、
自社だけでなく、取引先(サプライチェーン)も対象になるという点です。
たとえば大手企業は、
・下請け会社
・外注先
・海外の取引先
で人権問題が起きると、「その企業を選んだ元請けにも責任がある」として社会から厳しく見られます。
そのため最近は、
・労働時間の管理は適切か
・残業代は支払われているか
・パワハラ・セクハラ対策はしているか
・外国人労働者を不当に扱っていないか
といった点を、取引条件としてチェックされるケースが増えています。
大手との取引に影響してくる可能性があるということです。
今までは取引できていたけれども、人権デューデリジェンスを行って問題がある会社とは最悪の場合取引停止になる場合もあるのです。
「うちは中小企業だから関係ない」
と思っていると、
突然、取引先から調査票が届く 取引継続の条件として対応を求められる
ということも珍しくありません。
労務監査とは?会社の「健康診断」のようなもの
簡単に言うと、会社の働き方や労務管理が、法律や社会のルールに合っているかを点検することです。
労務監査でよく確認する内容
・労働時間は正しく管理されているか
・残業代はきちんと支払われているか
・雇用契約書・就業規則は整っているか
・有給休暇は取得できているか
・ハラスメント対策はできているか
・社会保険は正しく加入しているか
いわば、「会社の健康診断」のようなものです。
問題を放置していると、
・労基署の調査
・従業員とのトラブル
・SNSでの炎上
・取引停止
など、大きな経営リスクにつながることもあります。
労務監査は「第三者」が行うことが重要
「顧問がいるから安心」とは必ずしも言い切れません。
理由は、
・長年の付き合いで指摘が甘くなりやすい
・社内の事情を優先してしまう
・過去の運用を前提に見てしまう
といったことが起こりやすいためです。
監査には、内部監査と外部監査があります。
① 内部監査(社内で行うチェック)
組織の独立した、内部監査部門などが中心となって行う監査です。
注意点:内部監査でも、できるだけ客観的・中立的な立場で行うことが大前提です。
自社に都合の悪い点を見ないふりをしない、昔からの慣習で正当化しない、問題があれば正直に認める、という姿勢が重要です。
② 外部監査(第三者によるチェック)
社内だけで行うよりも客観的な視点で確認できる点がより有効性の高い監査ができることがメリットです。
・法令や最新実務に基づいた判断
・取引先や金融機関に対して説明できる信憑性
労務監査は誰に依頼すればよいのか?
唯一の労務の専門家国家資格は社会保険労務士です。実は、IPOやM&Aに伴いデューデリジェンスを行う際、他士業が労務デューデリジェンスもまとめて実施されているケースも少なくありません。しかし、労務の専門家である社労士が実施するからこそ見えてくる問題も実は少なくありません。
最近の第9次社労士法改正により、社労士の業務に労務監査の支援や実施が正式に追加されました。これにより、社労士は法律に基づき、企業の労務管理のチェックや改善提案を行うことが公的に認められるようになっています。
当事務所代表の戸田は勤務時代、上場企業子会社の労務監査を20回以上実施してきた経験があります。内部監査の支援として社労士の視点を活かし、客観性を担保しながら有効な改善提案を行うことが可能です。
取り組むことで得られる大きなメリット
① 取引先・金融機関・投資家からの信頼が高まる
人権や労務管理にしっかり取り組んでいる会社は、
「安心して取引できる会社」と評価されます。
② IPO(株式上場)やM&Aの際に有利
労務管理がしっかりしているかどうかは、企業価値に直結します。
③ 早めに問題を見つけて、静かに直せる
現状把握により、どこを改善すべきかが見えます。
中小企業こそ「今」取り組む価値があります
特に、中小企業ほど取引先からの要求や法令遵守の重要性が直接影響します。
まずは「現状を知る」ことから始めましょう
労務監査や人権デューデリジェンスは、会社を守り成長させるための点検です。
何ができていて
何が足りていないのか
を整理するだけでも大きな一歩になります。
社労士による労務監査・人権対応のサポート
当事務所では、
・内部監査の制度構築
・運用支援
・外部労務監査の実施
・人権宣言の策定支援など
企業の状況に応じた幅広いサポートが可能です。
早めの対策で、取引先や金融機関、IPO準備などにおいて安心できる企業体制を作れます。
人を大切にする会社づくりは、そのまま企業の信頼と価値につながります。
当事務所は大阪市中央区南船場1-11-9にあります。
事前資料の提出と往査を行うことで、全国の企業に対応可能です。特に、他府県に支店がある会社やグループ会社、子会社の統制を強化したい企業様には有効です。
ぜひ一度お問い合わせください。
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戸田労務経営コンサルティングは大阪市中央区南船場1-11-9にあります。
事前資料のデータ提出と電子申請・郵送申請により全国の企業様に対応可能です。

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