社労士の顧問契約は必要か?
実際、従業員数が少ないうちは
「手続きだけスポットで頼めば十分では?」
と感じる経営者の方も多いのではないでしょうか。
これは、多くの経営者が一度は悩む、とても自然な疑問です。
そもそも社労士とは何をしてくれる人なのか?
簡単にいうと、社会保険労務士(社労士)は「社会保険」と「労務」の専門家です。
会社は、下記のような「いざというとき」に備えて、社会保険料や労働保険料を納めています。
・会社員やパートが仕事以外で、病気やけがをしたときのお金(健康保険)
・年を取って仕事をリタイアしたときや、障害になり働けなくなった時のお金(年金)
・仕事や通勤途中でけがをしたときのお金(労災保険)
・失業したときや、教育訓練に充てるためにもらえるお金(雇用保険)
これらの制度は、さまざまなライフステージやトラブルから、働く人の生活を支える仕組みです。
さらに、出産・育児休業、親の介護が必要になった場合など、状況に応じて受け取れる給付金や制度も用意されています。
ただし、
・どんなときに
・何がもらえて
・どんな手続きをすればよいのか
を正確に把握していないと、本来受けられるはずの制度を使えないことも少なくありません。
このコラムを読んでいて、「初めて聞いた制度があった」「聞いたことはあるけど、正直よく分からない」と感じた方もいるかもしれません。
実際、日ごろお話しする経営者の多くが、制度の全体像までは把握できていないという印象です。
そうしたときに相談できる相手が、社労士(社会保険労務士)なのです。
特定社労士についてはこちら
「労務」とは何か?
「労務」と聞いても、あまりピンとこない方は多いと思います。
実は私自身も、社労士になる前は「労務」という言葉すら意識せずに生活していました。
近年は、ひとり社長の会社も増えていますが、
従業員の力を借りることで、社長一人では達成できない売上・成長・社会的価値を生み出せるのは、とても素晴らしいことです。
一方で、従業員を雇う以上、
・働く人と会社のルールを定めること
・法令で定められた権利を守ること
・トラブルを未然に防ぐ運用を考えること
は避けて通れません。
こうした、従業員を雇ううえで必要な管理や実務全般を「労務管理」と呼びます。
労務管理は、会社にとっても、従業員にとっても、非常に重要なテーマです。
そして、この領域を専門的にサポートできる国家資格者が、社労士(社会保険労務士)です。
社労士の顧問契約は必要か?
社労士の役割を理解したうえで、次に迷うのが
「顧問契約を結ぶべきかどうか」ではないでしょうか。
結論から言うと、
すべての会社に必ず顧問契約が必要というわけではありません。
従業員数が少なく、「必要なときに何を依頼すればよいかが明確」という場合は、スポット契約でも十分なケースがあります
たとえば、
・社会保険・労働保険の手続き
・明確な助成金の申請(名称や要件をすでに理解している状態)
・就業規則の作成
など、目的がはっきりしている業務であれば、スポット対応でも問題ありません。
一方で、
・いつ、何を相談すべきか分からない
・従業員との向き合い方についてもアドバイスがほしい
・判断に迷う場面で、すぐに専門家の意見を聞きたい
・活用てきる助成金があるのかわからない
という場合は、顧問契約を結んでおくことで安心感が大きく変わります。(事業内容はこちら)
顧問契約であれば、
会社の状況や背景を理解したうえで、継続的なサポートを受けることができます。
なお、手続き代行のみの契約では、「依頼があった業務だけ対応する」という形になり、
労務管理全体への踏み込んだアドバイスが受けられないケースもあります。
そのため、契約時には
「どこまで相談したいのか」「どんな情報提供を求めているのか」
をしっかり伝えておくことが、トラブル予防につながります。
当事務所の顧問契約について
当事務所では、
「顧問料を払っているけれど、特に何もしてもらっていない」
と感じさせないよう、積極的な情報提供とご提案を大切にしています。
実際のところ、今の顧問社労士が積極的な情報提供をしてくれない、といったご相談もいただくことが多く、
顧問契約をしていただく以上は、そのようなご不満につながらないようご支援をさせていただくこと、意識しています。
顧問契約をご検討中の方を含め、現在の顧問社労士との付き合い方に不安がある方でも、安心してご相談いただければと思っております。
また、自社の労務状況を客観的に把握する方法として、
認定社労士による経営労務診断を一度受けてみるのもおすすめです。
認定社労士による経営労務診断とは
当戸田労務経営コンサルティングでも、経営労務診断の実施を承っております。
顧問先さまには無料で診断を行い、認証マークを付与しています
この認証マークは、
・労務管理に取り組んでいる企業であること
・コンプライアンス意識が高い企業であること
を対外的に示すことができ、採用活動や企業イメージの向上にも活用できます。
顧問契約を検討するかどうかの判断材料としても、
一度現状を整理してみることは非常に有効です。
ご興味がありましたら、
ぜひお気軽にお問い合わせください。

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